AIで模擬面接をする方法|ChatGPTのプロンプト例と、声で練習するときのコツ
面接の練習相手がいない。キャリアセンターや転職エージェントの予約は先まで埋まっている。そんなとき、ChatGPT のような対話型 AI を面接官役にして、模擬面接をしてみる人が増えています。この記事では、そのまま貼って使えるプロンプト例と、文字だけの練習で見落としやすい点、声に出して練習するときのコツをまとめます。アプリを使わなくても試せる内容です。
AI で模擬面接をすると、何ができるのか
対話型 AI は、聞かれたことに文章で答える使い方が基本です。ChatGPT のアプリには、声で会話できる機能もあります(使える範囲はプランや時期で変わることがあります)。いずれにしても、無料で始められる手軽さは大きな利点です。面接の練習に使うと、次のようなことができます。
- 求人の内容や職種に合わせた想定質問を、いくつも出してもらう
- 自分の回答に対して、深掘りの質問をしてもらう
- 回答を読んでもらい、分かりにくい点や言い換えの案を挙げてもらう
- 夜中でも、何回でも、相手に気兼ねなく繰り返せる
一方で、AI は「あなたの志望先の実際の面接官」ではありません。質問の傾向や評価の基準は、あくまで一般的な推測です。出てきた講評は参考として受け取り、鵜呑みにしないのが前提です。
始める前に決めておくこと
プロンプトを書く前に、次の3点をメモにしておくと、AI の質問が具体的になります。
- 応募する職種と会社の種類(例:法人営業、IT系の中途採用、など)
- 面接の段階(一次・二次・最終のどれか)
- 自分の経歴の要点(直近の仕事、実績、転職の理由を数行で)
注意したいのは個人情報です。氏名、住所、電話番号、メールアドレス、勤務先の社名や取引先名、社外秘の数字は、入力しないか、「A社」「ある取引先」のように置き換えてから貼ってください。入力した内容の扱いは、使うサービスの規約や設定によって異なります。
プロンプト例1:面接官役になってもらう
最初の一手は、役割と進め方をはっきり伝えることです。次の文面の【 】を自分の内容に置き換えて貼ります。
あなたは【業界・職種】の中途採用の面接官です。これから私の模擬面接を行ってください。 【条件】 ・面接の段階は【一次面接】です。 ・質問は1回に1つだけ。私が答えてから次の質問に進んでください。 ・全部で【8問】、最初は自己紹介と転職理由から始めてください。 ・私が答えるまで、模範解答やアドバイスは言わないでください。 ・8問が終わったら、「終了です」と伝えてください。 【私の経歴の要点】 ・【直近の仕事:例)法人営業を4年、新規開拓が中心】 ・【実績:例)担当エリアの新規契約数を前年の1.3倍に】 ・【転職の理由:例)提案の範囲を広げたい】 準備ができたら、最初の質問をお願いします。
ポイントは「質問は1回に1つ」「答えるまでアドバイスしない」の2つです。これを入れないと、AI が質問と模範解答をまとめて返してしまい、実際の面接の緊張感がなくなります。
プロンプト例2:回答を深掘りしてもらう
実際の面接では、最初の回答より、そのあとの深掘りで答えに詰まることが多いものです。面接官役の途中で、次の指示を足してみてください。
これから私の回答に対して、必ず1回は深掘りの質問をしてください。 深掘りは次のどれかの観点で行ってください。 ・具体的にどんな場面か(数字・期間・人数) ・自分が実際にやったことは何か(チームではなく自分の役割) ・うまくいかなかった点と、そこからどう変えたか ・なぜそう判断したのか 深掘りが終わったら、次の質問に進んでください。
この指示で、「頑張りました」「工夫しました」で終わる回答は、すぐに「何をどう工夫したのですか」と聞き返されるようになります。答えにくかった質問は、本番でも詰まりやすい箇所です。メモしておきましょう。
プロンプト例3:終わったあとにフィードバックをもらう
模擬面接が終わったら、面接官役を外して、講評を依頼します。
模擬面接はここまでです。面接官の役を終えて、これまでの私の回答を振り返ってください。 次の形式でお願いします。 1. 良かった点を2つ(私の発言を引用して) 2. 分かりにくかった・弱かった点を2つ(私の発言を引用して) 3. 弱かった回答を1つ選び、結論から始まる言い換えの例を示してください 4. 次の練習で意識するとよいことを1つ ただし、私の経歴にない事実や数字は付け加えないでください。
「発言を引用して」と頼むのがコツです。引用があると、どの回答のどこが課題なのかが分かり、直す箇所が絞れます。最後の「経歴にない事実を付け加えない」も大切です。AI は、頼まなくても話を盛った言い換えを作ることがあるためです。
文字だけの練習で、見落としやすいこと
ここまでのやり方で、答えの「中身」はかなり整理できます。ただ、文字で打つ練習には限界があります。
- 書く答えは、話す答えより整っている。打ちながら考え直せるので、実際に話すと同じ内容がうまく出てこないことがあります。
- 時間の感覚がつかめない。1分の自己紹介が、話すと2分半かかる、というのは珍しくありません。
- 言い淀みや「えーと」が分からない。文字には残らないので、癖に気づけません。
- 間の取り方と緊張を再現しにくい。質問されてから答え始めるまでの数秒の間は、実際に声を出さないと練習になりません。
面接は話し言葉のやりとりです。だからこそ、最終的には「声に出して答える練習」を足したほうが、本番に近づきます。
声に出す練習を足す方法
AI の音声会話機能が使える環境なら、プロンプト例1の内容を話しかけて、声でやりとりする方法があります。使えない場合も、次のやり方で声を足せます。
- AI が出した質問を、画面を見ながら読み上げる
- スマホの録音アプリを回して、その質問に声で答える(制限時間は1分〜1分半が目安)
- 録音を聞き返し、気になった点をメモする
- 必要なら、自分の回答を文字にして AI に貼り、プロンプト例3の形式で講評を頼む
録音を聞き返すのは、最初は気恥ずかしいものです。それでも、結論までに時間がかかっていないか、同じ言葉を繰り返していないか、語尾が曖昧になっていないかは、聞き返さないと気づけません。
練習のあとの振り返り方
1回の練習で直すのは、1〜2点だけに絞ってください。あれもこれも直そうとすると、次の練習で何も変わりません。目安は次のとおりです。
- 1回目:想定質問に最後まで答える。詰まった質問に印をつける
- 2回目:印をつけた質問だけ、結論から話す形に作り直して話す
- 3回目:本番と同じ順序で通しで話す。時間を計る
講評が「具体性が足りない」と指摘してきたら、直す対象は「数字」と「自分の役割」の2つです。いつ、どのくらいの規模で、自分は何をしたか。これを1文足すだけで、回答の印象は変わります。
AI の使い方で気をつけたいこと
- 講評は参考情報です。AI の評価は、面接の結果を保証するものではありません。「良い」と言われても、本番で通るとは限りません。
- 事実を盛らない。AI が作った言い換えに、経歴にない内容が混ざっていたら削ってください。面接で深掘りされたときに答えられなくなります。
- 志望先の傾向を断定しない。「この会社ではこう聞かれる」という AI の説明は推測です。会社の公式情報と照らして確認してください。
- 入力する情報を選ぶ。個人情報や社外秘は入れない、という原則は最後まで守ってください。
声での練習に特化した、選択肢のひとつ
ここまで紹介した方法は、無料の範囲でも始められます。一方で、毎回プロンプトを貼り直す手間や、録音と講評を自分で組み合わせる手間が負担になる人もいます。声での模擬面接に絞ったアプリも、選択肢のひとつです。
私たちが作っている「AI面接練習 Pre Interview」は、AI の面接官と声で模擬面接をする iPhone アプリです。話し終えると面接官がすぐ声で返し、回答をもとに深掘りします。面接のあとには、発言を引用した講評(総合と観点ごとの短評、強み・課題・言い換えの例。PDF で保存できます)が届きます。面接官は AI で、講評は AI による参考の評価です。合否を保証するものではありません。
講評の質問に何度でも答えて練習できる「道場」は無料で、声と回答は iPhone の中だけで扱います。面接15分と講評、講評をもとに AI のコーチと答えを磨く15分のレッスンのセットは、通常1,500円(初回限定800円)です。月額課金はなく、有効期限もありません。対応しているのは、転職(一次・二次・最終)、新卒の就職面接、英語面接、小学校受験の保護者面接で、iOS 17 以上の iPhone、18歳以上の方が対象です。
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